実家の片付けは、専門業者にお願いすること(高額な費用が必要なようです)もできますが、私は高校生の時から実家を離れて暮らしているため、片付ける途中で何が出てくるかもわからないし、急いで家を解体する必要もなく、しかも当時はコロナ禍で週末に旅行に出かけることも憚られたこともあって、私と妻でコロナが終わるまでを目標にして、週末に日帰りで実家に通い、少しずつ片づけていくことにしました。

 2021年12月の土曜日に車で両親を迎えに行き、入居予定の老人ホームに送り届けました。その翌日の日曜日に両親がいなくなった実家の片付けに着手しました。家を空けることになるので、多少は片付けてくれているのではないかと期待しましたが、その期待は見事に裏切られました。

 冷蔵庫を開けてみると、食材、調味料、飲料などが大量に残っており、一部は消費期限が過ぎていました。このため、冷蔵庫の中のモノを引っ張り出し、賞味期限や消費期限をひとつひとつ確認しながら、期限が過ぎているモノや、生ものなどを捨てました。
 キッチンには鍋、やかん、急須などの調理器具が放置されていましたが、当然ながらこうしたものは今後ほとんど使うことはないので、少しずつ家庭ゴミとして捨てることにしました。

 キッチンで最も量が多かったのは食器類です。私が子供のころに使っていたような食器まで残っており、一体何人家族が住んでいたのかと思わせるような大量の食器が、計3台の食器棚の中に並べてありました。大量の食器を一気に家庭ゴミとして出すと迷惑をかけることになるので、週末の度に少しずつ処分することにしました。

 キッチンの片付けがある程度落ち着くと、今度は両親が使っていなかった2階の部屋(3部屋)から1部屋ずつ順番に片付けることにしました。押入れや、私や妹が学生時代に使っていた机、おそらく両親が新婚当初に買ったと思われる飾り棚のついたタンスなどから、中に入っているモノを取り出して捨てていきました。
 飾り棚には昔の人形などが多数あり、妻は「人形は供養が必要なのではないか。」と言いましたが、私は「今まで何十年も放置していたのに、今更供養したところでどうしようもない。」と応え、これらも家庭ゴミとして処分していきました。

 片付けていると、リサイクル店に持ち込めば買い取ってもらえそうなモノも見つかりましたので、少しでもお金になればと思い、何回か車で運んでリサイクル店に持ち込みました。しかし、贈答用の食器・タオルは新品であっても箱が揃っていないと受け取れないだとか、いろいろ制約があり、それなりに納得のいく値段が付いたのは新品に近い家電くらいでした。

 高価引き取りを期待して、最もがっかりしたのが「きもの」でした。母親は茶道や華道を趣味としていたため、それなりの枚数のきものや帯を所持していたのですが、リサイクル店では、「きものや帯は引き取りはできますが、需要がないので値段はほとんど付きません。そういうことなので、きものや帯を持ち込まれるお客さんは皆さん一様にがっかりされます。」と言われ、唖然としました。私が持ち込んだ着物にはカビが生えているものもあったようで、おまとめ価格で数千円の価値しかありませんでした。

 なお、額面10万円の記念金貨(2枚)だけは、金の値段が上昇していたため、額面にそれなり金額を上乗せした価格で某デパートの「大黄金展」に出展していた専門業者に引き取ってもらうことができました。ただし、現在はさらに金の価格が上昇しているので、もう少し待てば良かったと後悔していますが、当時は早く片付けることで頭が一杯で、残念ながらそのような気持ちの余裕はありませんでした。

著者

還暦おじさん

サラリーマンとして55歳の誕生日を迎えた2018年に関連団体に転籍し、今年(2023年)還暦を迎えました。転籍退職金などを元手にネットで情報収集しながら資産を楽しく運用しています。

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