ウェルスナビで運用していた資金をSBI証券と連携している住信SBIネット銀行の口座に移動させ、その資金でSBI証券の外国株式取引口座(特定口座)で少しずつ米国ETFを購入することにしました。
 住信SBIネット銀行では、当時円を米ドルに換える為替手数料がSBI証券の為替手数料よりも安かったため、予め同銀行で円を米ドルに両替したうえでSBI証券の取引口座に米ドルを入金しておき、米国ETFを口座内の米ドルで買うことにしました。

 すでにVOOとVYMの2銘柄はある程度の株数を保有していましたので、ウェルスナビの銘柄を参考にして、まずバンガードトータルストックマーケットETF(全米株式、VTI)、バンガードトータル債券市場ETF(総合債券、BND)およびiシェアーズ米国不動産ETF(米国不動産、IYR)を少しずつ買い付けていきました。その際には、SBI証券の「米国株式・ETF定期買付サービス」を利用しました。

 2020年2月に発生したコロナショック(株価大暴落)でETFの価格も大きく下落しましたので、その時期に定期買付に加えて、下落率が比較的高かったVTIとIYRを恐る恐るですが少し買い増ししました。
 コロナショックが落ち着いた2020年5月からは、VOOやVTIに比べさらに値上がりが期待できる(もちろんさらに値下がりすることもある)インベスコQQQトラストシリーズ1(NASDAQ100、QQQ)も定期買付に加えました。

 その後、SPDRゴールドミニシェアーズトラストETF(金、GLDM)も購入対象に追加し、2020年末には個別株12銘柄とETF7銘柄を合わせた銘柄数が全部で19種類になりました。しかもVOO、VTI、VYMの3銘柄は一部をNISA口座(旧一般NISA)で購入していたこともあり、銘柄数が増えて適切に運用管理することが難しくなっていました。

 この状況をなんとか打開する方法はないものかと思案した末、別の証券会社に外国株取引口座を開設し、SBI証券の取引口座で保有しているETFあるいは個別株のいずれか全部を移管すれば、個別株だけの取引口座とETFだけの取引口座に整理でき、それぞれの口座で独立して運用管理できるとの考えに至りました。

 そこで、新たな外国株取引口座をどの証券会社に開設するか検討しましたが、当時スマホで米国株アプリが利用できるサービスを提供していたマネックス証券を選択しました。
 ポートフォリオがほぼ落ち着いていた個別株に対し、ETFのポートフォリオは完成までにまだ時間がかかることから、操作に慣れているSBI証券にETFを残すこととし、2021年3月にSBI証券で運用していた個別株(12銘柄)をすべてマネックス証券の新たな取引口座に移管しました。

 2つの証券会社の取引口座を使い分けることで、個別株とETFそれぞれのポートフォリオの内容が確認しやすくなっただけでなく、個別株の配当金とETFの配当金が混在しないようにすることができるようになりました。
 マネックス証券の取引口座では、追加投資は同口座に自動で振り込まれる配当金の範囲で実施することとし、個別株だけで構成される(バフェット太郎氏推奨の)ポートフォリオの成長を長期にわたって見守っていくことにしました。

 一方、給与からの新たな入金はSBI証券の取引口座に限定し、継続的な入金によりETFの銘柄や株数を増やし、ウェルスナビと同様にETFの組み合わせによって世界中に広く分散されたポートフォリオを形成していくことにしました。
 そのため、ウェルスナビの運用対象になっているバンガードFTSE先進国市場(除く米国)ETF(米国を除く先進国株、VEA)とバンガードFTSEエマージングマーケットETF(新興国株、VWO)を運用銘柄に追加し、ウェルスナビの運用対象をほとんど揃えました。

 その後、バンガード米国短期インフレ連動債ETF(インフレ連動短期債券、VTIP)、バンガード米国長期国債ETF(長期債、VGLT)、バンガード米国増配株式ETF(連続増配株、VIG)を追加してみたりしました。
 しかし、ETFはそれ自体がすでに分散されているため、銘柄数を増やし過ぎても運用が面倒になるだけであまり意味がないと考え、現在はインターナショナル債券ETF(米ドルヘッジ世界債券、BNDX)を加えた10銘柄(VOO、VYM、VTI、BND、IYR、QQQ、GLDM、VEA、VWO、BNDX)で運用しています。

 10銘柄のETFはそれぞれ資産額が均等になるように運用しているわけではありません。今後高齢になっていくことも考慮すると、ウェルスナビのリスク許容度3に近い形が理想と考え、次のような割合を目標として運用しています。
   VOO:3 VTI:3 VEA:3 VWO:1 QQQ:1 VYM:1  (株式型ETF:12、 67%)
   BND:3 BNDX:1                    (債券型ETF: 4、 22%)
   GLDM:1 IYR:1                     (その他ETF: 2、 11%)
 ただし、運用割合を高くした銘柄のうちVOO、VTI、VEAの3銘柄については、現在のところ他の銘柄に比べ資産額が目標にほど遠い状態ですので、今年から始まった新NISAでは、積立投資枠の一部でSBI・V・S&P500インデックス・ファンド(VOOに投資する投資信託)を購入し、成長投資枠の一部でVTIとVEAを定期買付サービスにより購入していくこととしています。

 ところで、すでにお気づきかもしれませんが、私のETFポートフォリオには「バンガードETF」が多く含まれています(10銘柄のうち7銘柄)。これは私がバンガード社の経営方針やETFの運用方法に感銘を受け、自分のポートフォリオは可能な限り同社のETFで揃えたいと考えているためです。

 バンガード社は、かつて東京に日本法人を置いていましたが、残念ながら数年前に閉鎖され、日本から撤退してしまいました。その後日本では新NISAが始まり、今後は米国ETFや米国ETFに投資する投資信託(例えば「楽天VTI」など)などに投資する人も大幅に増えていくと考えられますので、再び日本にバンガード社の営業拠点が設けられ、同社から日本語で有益な情報が提供される日が来ることを期待しています。

著者

還暦おじさん

サラリーマンとして55歳の誕生日を迎えた2018年に関連団体に転籍し、今年(2023年)還暦を迎えました。転籍退職金などを元手にネットで情報収集しながら資産を楽しく運用しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)