2018年に以前の勤務先を定年前退職し、企業型DCの資産を移換するためSBI証券にiDeCo口座を開設しました。また、iDeCo開始後に法改正があり、定年前退職した以前の勤務先の確定給付企業年金の資産もiDeCoに移換することができたため、iDeCoの資産額はそれなりの大きさで運用しています。なお、掛金は現在まで半年毎に拠出しています。
2023年12月末時点で、運用商品(7種類)の資産残高構成比率は次のようになっていました。
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド」 7.3%
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」 28.3%
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」 43.2%
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」 3.9%
「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」 6.7%
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」 4.8%
「三菱UFJ純金ファンド」 5.8%
2018年以降米国株式市場が好調であることに加え、円安の影響もあり、私のポートフォリオでは株式型の運用商品(上記の先頭から4種類)の資産残高が次第に大きくなり、資産残高全体に占める割合は82.7%(= 7.3% + 28.3% + 43.2% + 3.9%)に達していました。
還暦を過ぎている私は、65歳頃からの10年間でiDeCoを受給(併給を選択予定)することを計画していますが、あと数年で受給開始になるにもかかわらず、株式型の運用商品の資産残高構成比率が82.7%ではさすがにリスクが大きすぎると考え、iDeCoの加入者サイトに表示される円グラフで確認しやすい比率の75%(4分の3)まで下げ、残りは先進国債券15%、外国リート5%、純金5%とすることを目標として設定し、65歳までに達成することにしました。また、それまでにも資産残高は変動する(もちろん増加が望ましい)ため、その変動状況も見ながら、確実に目標が達成できるよう、段階的に運用商品を変更していくこととしました。
なお、一般的には年齢が65歳以上の場合、資産配分として株式75%は高すぎると言われるかもしれませんが、私の場合はiDeCo以外に米国ETFによるポートフォリオも運用しており、そちらとあわせて株式と株式以外の割合を調整できるため、税制優遇のあるiDeCoではそのメリットをより多く享受できるよう、株式の割合をやや高くしておきたいと考えています。
株式型の運用商品の資産残高比率を75%にすると決めたら、次は4種類の運用商品をそれぞれどのような割合とするかということになりますが、私は出来るだけ安定した運用をしたいと考え、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の資産構成を参考にさせてもらうことにしました。具体的には、同ファンドの目論見書(2024年1月19日)に記載してある「対象インデックスの国・地域別構成比率」、すなわち日本5.5%、欧州等21.5%、米国62.3%、新興国10.7%という割合です。
なお、私の運用商品のうち「ニッセイ外国株式インデックスファンド」は、米国と欧州等の国々の株式で構成されたファンドであり、目論見書(2023年11月末現在)を見ると、米国が74.5%(この数字は徐々に大きくなっているようです。)で残りが欧州等の国々になっているので、この比率で米国と欧州等の国々に資産残高を分割して考えることにしました。
さて、iDeCoには、運用商品の全部または一部を手数料なしで他の運用商品に何度でも変更することができる「スイッチング」という機能がありますので、運用商品の変更はこの機能を利用します。具体的には、あるファンドの全部または一部(ファンドの口数で指定する)を解約して、その解約金の全額で別のファンドを購入します。もちろん、解約するファンドに含み益があったとしても、課税はされません。
しかし、スイッチングは申し込んでから完了するまで1週間から10日程度の日数がかかりますので、その間にファンドの時価は変動し、新たに購入するファンドの金額がいくらになるかは事前にはわかりません。また、解約額と購入額は必ず一致することになるため、購入したいファンドの金額を考慮して売却したいファンドの解約口数を決定する必要があり、手続きが複雑になります。
そのため、私はスイッチングの際に、運用商品のひとつである「定期預金」をスイッチングの仲介役として利用することにしています。具体的には、まずスイッチングにより解約したいファンドの口数を指定し、ファンドを定期預金に変更します。再びスイッチングにより購入したいファンドの金額相当分を定期預金からそのファンドに変更します。
このように定期預金を仲介役として、スイッチングを2段階で行えば、時間はかかりますが、ファンドの解約金額と別のファンドの購入金額を個別に設定することができるようになります。また、普段からある程度定期預金を保有していれば、定期預金からのスイッチングを活用することで希望のファンドが購入しやすくなります。
なお、私は半年毎に拠出している掛金で購入する商品は全額定期預金に設定しており、市場動向を見ながら自分の望むタイミングで、スイッチングにより定期預金を解約し、希望する金額分のファンドを購入しています。
2024年1月下旬から株式型の運用商品の資産残高構成比率を75%に近づけるためのスイッチング作業に着手しました。構成比率を下げたいファンドを解約して(購入時の金額で10万円単位になるよう口数を調整しています)定期預金にした後、構成比率を上げたい別のファンドを定期預金を解約して購入する(10万円単位にしています)ことを繰り返し、4月初旬までに当面のスイッチング作業を終了しました。
一連のスイッチング作業により、株式型の運用商品の資産残高構成比率はとりあえず77.3%(4/6時点)まで低下しました。この度は比較的含み益が大きい米国株式(S&P500)や日経平均のファンドの一部を解約することになりましたが、今後株式型の運用商品の資産残高構成比率が再び上昇するようなことがある場合には、また集中的にスイッチングを実施したいと考えています。